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日本時間1月12日木曜日、午前10時に米国戦争研究所が最新の戦況を発表し、各国メディアやSNSでも、随時戦況をアップデートしています。
プーチン大統領は、ウクライナ侵攻の指揮をとる総司令官を、就任からわずか3カ月で解任しました。
ウクライナへの武器供与について新たな情報が入りました。
ソレダルの戦況は情報がかなり錯綜している模様です。
ロシア軍はウクライナ軍の攻撃により、ウクライナ南部で兵站網を再構築しています。
今回はこれらの情報を中心にお届けします。
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よろしくお願いします。
目次
最初に、全体の情報です。
複数のメディアの報道によると、ロシア軍の組織にテコ入れがなされた模様です。
ロシア国防省は今月11日、ウクライナでの特別軍事作戦を統括する総司令官に、制服組トップのワレリー・ゲラシモフ参謀総長を任命したと発表しました。
総司令官の交代はここ3か月で2度目となり、これまで総司令官を務めていたスロビキン氏は副総司令官に降格となります。
今回の人事の理由についてロシア国防省は「任務の範囲の拡大、軍隊の職務や支部間での緊密な連携の必要性、あらゆる種類のメンテナンスの質や軍隊指揮の効率性の向上」を挙げました。
ただ、イギリス国防省は、今回の人事を「ロシア軍が直面している状況の深刻さと、軍事作戦が戦略目標に達していないことを明確に示している」と分析、スロビキン氏の権限が大幅に縮小されたのはほぼ確実だとしています。
また、これによってロシア国内の軍事評論家や愛国主義者の間で、政権への不満が強まる可能性が高いとも指摘しました。
また、アメリカとウクライナの当局者は今月10日、CNNに対して、ロシアの1日の砲撃の割合が一部の地域で75%減少し、去年2月24日のロシアの全面侵攻開始以来、歴史的な低水準になっていると述べました。
これらの当局者は、ロシア軍が物資の減少の結果として砲弾を配給しているか、戦術を見直している可能性を指摘しています。
ウクライナ東部司令部のチェレヴァティ報道官は、ロシア軍は以前、過剰な砲撃がより速い結果につながるという仮定のもと、去年の夏に122ミリと152ミリの砲弾などの備蓄を枯渇させたと述べました。
更に、ロシア軍は現在、そうした不足に対抗してロシア国内の後部エリアから追加の砲弾を移送したり外国から追加の弾薬を購入しなければならず、結果として発射速度が減少していることも指摘しました。
チェレヴァティ報道官は、ロシアの弾薬庫と兵站に対するウクライナの攻撃は、ロシアが前線の近くで弾薬を降ろす能力を阻害し、ロシアの砲撃の強度を低下させたとも付け加えています。
ロシアの情報筋も、ロシアの弾薬と物資の不足がロシア軍の前進を決定的に妨げていることを認めるようになってきており、著名なロシアの情報筋は、連邦テレビ番組で、動員などのロシアの戦力創出努力は十分ではないと述べ、ロシアの前線での成功はその経済と軍産複合体に依存していると指摘しました。
ロシア軍は、ロシアの迅速な人員投入と砲兵優位への依存によって侵攻の初期段階でいくつかの勝利を収めましたが、消耗した人員と弾薬を交換できないため、長期的な戦闘能力はさらに損なわれる可能性があると戦争研究所はみています。
ちなみに、ウクライナへの武器供与について新たな情報です。
ポーランドのドゥダ大統領は今月11日、ウクライナに対し、ドイツ製の主力戦車「レオパルト2」を供与する方針を決めたことを明らかにしました。
ドゥダ大統領は「幾つかの正式な条件を満たす必要がある」と指摘し、他国と協調して取り組む考えを示しました。
「レオパルト2」の供与に関してはドイツ政府の承認が必要ですが、そのドイツで外相を務めるベアボック氏は今月10日、ウクライナ東部のハルキウ州を電撃訪問しており、ドイツ政府がウクライナに、より多くの兵器を供与することを約束していることから、レオパルトの供与についても期待できるのではないでしょうか。
ゼレンスキー大統領はポーランドの方針を歓迎した上で「一国では私たちを助けられない」として、さらなる支援の必要性を訴えています。
主力戦車のウクライナへの供与が、イギリス、ポーランドと表明され、実戦経験も多いアメリカの有する、Mワンエイブラムスが供与されることとなるか、注目されます。
次に、各地域の戦況です。
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まず、東ウクライナ戦線です。
一つ目は、スバトボ・クレミンナ方面です。
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ロシア軍は 今月 11 日、スバトボ付近で失われた陣地を取り戻すため、限定的な反撃を続けました。
ウクライナ軍参謀本部は、ハルキウ州フリアニキフカ及びルハンシク州ステルマヒフカ付近でウクライナ軍がロシア軍の攻撃を撃退したことを報告しました。
ハルキウ州のシネフボフ知事は、ロシア軍がフリアニキフカ付近の攻撃で損失を被った後、退却したと報告しています。
ロシアの軍事情報筋は、ロシア軍がクレミンナ・スバトボの前線に沿って「活発な活動」を開始したと主張しましたが、その作戦の内容については明らかにしませんでした。
また、今のところは具体的な戦線の動きは出ていません。
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ウクライナ軍は今月11日にクレミンナ周辺での反攻作戦を継続したことが報告されています。
ロシアの情報筋は今月11日、クレミンナ近郊でロシア軍がウクライナの襲撃と戦っている様子を撮影したとする映像を発表しました。非常に激しい戦闘が行われているようです。
ロシアのBARS-13司令官は、過去1か月の間、ロシアの砲兵部隊はこの地区で大規模なウクライナ軍の反攻作戦を阻止してきたと主張しました。
ルハンシク州のハイダイ知事は、ロシア軍は占領地を失う恐れがあるため、クレミンナ地区での戦闘に動員兵よりも経験豊富な軍人を配置し始めたと述べました。
今月11日に投稿された、位置が特定されたロシアのドローン映像は、ディブロヴァに近い森林にいるウクライナ軍を示しています。
ロシア国防相は、ロシア軍がクズミネ及びフリホリフカの近くで、ウクライナ軍の妨害及び偵察隊を破壊したと主張しました。
なお、BARS-13司令官は、ウクライナ軍がビロホリフカ付近で特に活発に活動しており、クレミンナを南から包囲して遮断する計画だと主張しました。しかし、それにはドネツ川を渡河する必要もあり、ウクライナ軍の真意は不明です。
ウクライナ軍はルハンシク州のロシア軍後方地域に対する攻撃を継続しています。
ロシアの情報筋は、ウクライナ軍がルハンシク州のチョルヌヒネ及びゾロテ付近のロシア後方地域をハイマースで攻撃したと主張しました。
東ウクライナ戦線の二つ目は、バフムート・ドネツク方面です。
まず、バフムート方面です。
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ソレダルの戦況については、情報がかなり錯綜している模様です。
ロシア側の情報筋は、今月11日に集落での戦闘が続く中、ロシア軍がソレダルの大部分を占領したと主張していますが、戦争研究所ではロシア軍がソレダルを完全に占領したことを確認できていません。
今月10日と11日に投稿された、位置が特定された映像では、ロシア軍がソレダルの西部に到達し、ソレダルの主要供給路を遮断した可能性が高いことを示しています。
ロシア側の情報では、ロシア軍がソレダルを完全に占領したとするものもあれば、ウクライナ軍が市街地の西側郊外などにまだ陣地を保持しているとする主張もあります。
また、一部のロシアの情報筋は、ロシア軍がソレダルに残るウクライナ軍の部隊を完全に包囲し、市街地で掃討作戦を展開していると主張していますが、ある著名なロシアの軍事情報筋は、ロシア軍は市街地を守るウクライナ軍を包囲することはできていないと主張しています。
ウクライナ当局はソレダルの完全占領に関するロシアの主張を否定しており、市街地ではウクライナ軍がまだ激しい戦闘を行っていると報告しています。
ちなみに、ウクライナの国境警備隊に当たる国家国境庁は今月11日、ソレダルでロシア軍部隊を撃退するウクライナ軍の映像を公開しました。
国境庁によると、ウクライナの空中偵察でロシア軍歩兵部隊の動きを察知、情報は直ちに国防軍司令部に報告され、戦闘行動につながったとのことで、映像の日時は明らかにされていませんが、1月初旬のこととしています。
激しい攻防戦が繰り広げられている塩鉱山の町ソレダルは、11カ月におよぶロシアによる侵略戦争の焦点となっており、ソレダルがロシア軍の手に落ちれば、すぐ南に位置する要衝・バフムートを包囲するための戦略的足掛かりとなります。
ロシア軍は今月11日もソレダル周辺での攻撃作戦を継続しており、ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がスピルネ、ロズドリフカ、ヴェセレ付近のソレダルの北東19km以内でロシア軍の攻撃を撃退したと報告しました。
ロシア国防省は、ロシア軍がピドホロドネを占領し、ロシア空挺部隊が北と南からソレダルを囲んだと主張しています。
ロシアの軍事情報筋は、ロシア空挺部隊がピドホロドネの方向からパラスコヴィヴィフカとクラスナ・ホラ付近で攻撃作戦を継続したと主張しました。
また、ロシアの軍事情報筋は、ウクライナ軍がソレダルの北のロズドリフカとヴェセレ付近、ソレダルの西のパラスコヴィヴィフカとブラホダトネ付近に防衛線を確立したと主張しました。
米国戦争研究所は、ワグネルの創設者であるプリゴジン氏が、ワグネルがソレダルで成功したという報告を使い続けることで、ワグネルを従来のロシア軍では不可能な戦果を達成できる有効な戦闘力として仕立て上げていると評価しています。
ロシア国防省と、ロシア国防省に同情的なロシアの軍事情報筋は、空挺部隊もソレダル周辺の作戦に参加していると主張することで、ロシア国防総省がウクライナで数ヶ月ぶりに目立った戦術的前進をしたことにある程度の成果があると断言できるようにしているのだろうと考えられます。
ロシア国防省は、ロシア軍が戦場での具体的な戦果を得られていないという批判から逃れること、また、ソレダルの奪取の戦果を独占することで、プリゴジン氏の影響力がさらに高まるのを防ぐことを目的としていると、戦争研究所は推測しています。
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ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がバフムート、クリシュキイフカ、マヨルスク付近でロシア軍の攻撃を撃退したと報告しました。
今月10日に投稿された、位置が特定された映像は、ロシア軍はオピトネで最小限の前進しかしていないことがわかります。
次に、ドネツク方面です。
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ロシア軍は今月11日、アヴディーウカ・ドネツク市街地での攻勢を継続しました。
ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がヴォダネ、クラスノホリフカ、マリンカ付近でアヴディーウカの南西27km以内のロシア軍の襲撃も撃退したことを報告しました。
ロシア軍は、今月11日にドネツク州西部で限定的な地上攻撃を行いました。
ウクライナ軍参謀本部は、ドネツク州西部のプレチスチフカ付近でウクライナ軍がロシアの襲撃を撃退したと報告しました。
更に、ウクライナ軍参謀本部は、ドネツク州とザポリージャ州東部の前線に沿って、ロシア軍が定期的に間接射撃を継続したことを報告しています。
続いて、南ウクライナ戦線です。
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ウクライナ当局によると、ロシア軍はウクライナの攻撃により、ウクライナ南部で重要な拠点を撤退させ、兵站網を再構築しているとのことです。
ウクライナ南部作戦司令部のフメニュク報道官は今月11日、ロシア軍が占領下のヘルソン州からクリミアとクラスノダールクライへのシャヘド136ドローンの発射ポイントを撤退させたと述べ、ウクライナ軍がウクライナ南部のロシアのドローン訓練センターを攻撃したことを示唆しました。
メリトポリ市のフェドロフ市長は、ロシア軍は以前、クリミア大橋の能力低下を補うことを目的に、部隊や装備を前線に移動させるための物流拠点としてメリトポリを確立させる予定だったものの、現在は破壊された装備や人的被害の拠点として利用していると述べています。
また、フェドロフ市長は、ロシア軍がザポリージャ州全体で地元の社会インフラを臨時の安置所や病院として使用しており、トクマクからロシアに200人以上の犠牲者を輸送したほか、メリトポリからクリミアに鉄道車両に満載されたの破壊された装備を輸送したと述べ、既存のインフラがロシア軍にとって犠牲者や破損した装備を処理するには十分ではないことを示唆しました。
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ロシア軍とウクライナ軍は、今月11日にヘルソン州のドニエプル川を挟んで定期的に砲撃を行いました。
ウクライナ当局者は、ウクライナ軍がドニエプル川にあるデルタ地帯の島々とキンバーン砂嘴を、火力で敵を制圧できる圏内に置いていると述べたほか、ロシアの破壊工作と偵察隊が、ウクライナの射撃位置を確認するために島々で活動していることも述べました。
ロシア国防省は、東側のロシア空挺部隊がドニエプル川の西岸にあるウクライナ軍の陣地を砲撃し続けていると主張していますが、この主張は、一部のロシア空挺部隊がヘルソン州のドニエプル川の近くで活動を続けていることを示しています。
ロシア軍はヘルソン市とその周辺への攻撃を継続しており、ロシア軍は今月11日にザポリージャ州、ミコライフ州、ドニプロペトロフスク州の地域に対して定期的に砲撃を実施しました。
このチャンネルでは今後もロシア・ウクライナ戦争の最新情報が入り次第、お届けしていきます。
![](https://www13.a8.net/0.gif?a8mat=3T01CE+9WMO4Y+1WP2+6I1XD)
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