【1/20(金)日本時間12時現在戦況】ロシア軍、通常砲弾不足で〇〇弾使用!?ワグネル軍、クイシュキイフカ占領か!?アメリカ過去最大軍事支援!!フランス「ルクレール」も供与!?【軍事情報チャンネル】

ロシア・ウクライナ戦争

いつもご視聴ありがとうございます。

日本時間1月19日木曜日、午前9時15分に米国戦争研究所が最新の戦況を発表し、各国メディアやSNSでも、随時戦況をアップデートしています。

アメリカからウクライナへ、新たな大規模軍事支援が行われる見通しです。
ロシア国防省は、ソレダルでの戦術的前進を主張したワグネルの役割を軽視する試みを続けています。
そのワグネルのプリゴジン氏は、「クリシュキイフカは我々の支配下にある」と表明しました。
ウクライナ当局は、ロシア軍がザポリージャ州に集中しているのは、大規模な防衛または攻撃のためであると指摘しました。
今回はこれらの情報を中心にお届けします。

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よろしくお願いします。

最初に、全体の情報です。

ロシア国営のRIAノーボスチ通信が伝えたところによると、ロシアのプーチン大統領は今月18日、「特別軍事作戦」と称しているウクライナでの戦争の目的は、東部ドンバス地方での「戦争終結」だと述べました。
RIAノーボスチ通信によると、プーチン大統領は「特別軍事作戦を含め、我々が現在行っていることは全てこの戦争を終結させるという試みだ」と述べています。
去年12月にプーチン大統領はウクライナでの戦いに言及した際、初めて「戦争」という言葉を使いましたが、それまではウクライナ侵攻について「特別軍事作戦」と注意深く表現していました。
工業地帯であるドンバス地方はウクライナ東部の多くを占めており、2014年以来、ウクライナとロシアの紛争の最前線となっています。

先日お伝えしましたアメリカの軍事支援について、CNNから新たな情報が配信されました。
アメリカがウクライナに対して計25億ドル、日本円にしておよそ3200億円相当の大規模軍事支援を最終決定する見通しであることが分かりました。
これは、次回の支援について説明を受けた情報筋2人がCNNに明らかにしたもので、情報筋の一人によると、支援内容はまだ最終決定していないものの、週内に発表される可能性があるとのことです。
新たな支援は去年2月の開戦以降で最大のもののひとつとなり、ブラッドレー歩兵戦闘車の追加供与も盛り込まれる見通しだとしています。

MRAP

このほか、MRAP (エムラップ)、耐地雷・伏撃(ふせうち)防護車両もリストに含まれているとのことで、アメリカは既に500両近いMRAPをウクライナに送る約束をしています。
また、特筆すべきはストライカー戦闘車両が初めて盛り込まれるという点です。
ストライカーは歩兵の輸送能力を持つ装甲車で、アメリカ国防総省が今月初めて供与を発表したブラッドレーと比べて軽量かつ速度も速いため、イギリスが供与を約束した戦車や、フランス・ドイツからの他の装甲車も合わせ、ウクライナに大きな機械化能力をもたらすことになりそうです。
ただし、ウクライナが繰り返し要請してきたM1エイブラムズや長距離ミサイル「ATACMS (エイタクムス)、陸軍戦術ミサイルシステム」は今回の発表には盛り込まれない見通しです。
アメリカは火砲や高機動ロケット砲システム「ハイマース」の弾薬を追加供与するとみられています。

なお、今度はフランスが主力戦車である「ルクレール」の提供を検討しているという情報があります。
これにはアメリカがM1エイブラムズを提供しない見通しであるのに対して、フランスが「ルクレール」を提供するので、ドイツも「レオパルドツー」を提供して欲しいという思惑があるようです。
ただ、フランスの「ルクレール」もイギリスの「チャレンジャー2」も現存台数は200輌規模であるのに対して、ドイツ国内外含めて3000輌規模で生産実績のある「レオパルド2」の供与と比較すると、供与できる数は多くはありません。
ドイツはウクライナへの兵器の供与で「目立つ」ことを何より嫌うため、フランスの「ルクレール」供与で果たしてドイツが「レオパルド2」の供与に踏み出せるかは不透明です。

フランスの第3および3.5世代戦車「ルクレール」

次に、各地域の戦況です。

ロシア・ウクライナ戦争全体図(引用:Google Mapから筆者作成)

まず、東ウクライナ戦線です。

一つ目は、スバトボ・クレミンナ方面です。

クレミンナ方面戦況図(引用:Google Mapから筆者作成)

ロシア軍は今月18 日、クレミンナ付近で失われた陣地を取り戻すため、限定的な反撃を継続しました。
今月18日に公開された、位置が特定された映像は、ロシア軍がプロシュチャンカの南でわずかに前進したことを示しています。
ルハンシク州のハイダイ知事は今月18日、ロシア軍はクレミンナ付近で反撃を試みているが、ロシア軍が近いうちにこの地域で反攻を開始する可能性は低いと表明しました。
ハイダイ知事はまた、ロシア軍が防衛作戦の準備のためにクレミンナを流れるクラスナ川の対岸に装備を移しており、ロシア軍はスバトボ・クレミンナの前線に予備兵力を投入し続けていると述べました。
今月17日に公開された、位置が特定された映像は、セベロドネツク付近でロシア軍が予備軍と軍備を移動させていることを示しています。
ウクライナ軍参謀本部は、ビロホリフカ付近でロシア軍の襲撃を撃退したと報告しました。

東ウクライナ戦線の二つ目は、バフムート・ドネツク方面です。

まず、バフムート方面です。
バフムート方面戦況図(引用:Google Mapから筆者作成)
バフムート方面拡大戦況図(引用:Google Mapから筆者作成)
ソレダル方面拡大戦況図(引用:Google Mapから筆者作成)

ロシア軍は今月18日、ソレダル周辺で攻勢を継続しました。
ロシアの軍事情報筋は、ロシア軍がヴェルフノカミアンスケ、スピルネ、クラスノホリフカへ進攻しようとしたことを主張しました。
ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がシル付近でロシアの攻撃を撃退したと報告しました。
ロシア国防省は、ロシア軍の「突撃部隊」がシルを占領したと主張しましたが、米国戦争研究所は、ロシア軍が市街地を支配しているという、ロシアの主張をまだ客観的に確認できてはいません。
ウクライナ軍参謀本部は、クラスナ・ホラの近くで、ウクライナ軍がロシアの攻撃を撃退したと報告しました。

なお、気になるソレダルの状況ですが、イギリス国防省は、ウクライナ軍が今月16日のうちにソレダルから撤退し、市街地の郊外でロシア軍に対する防衛を続けていると報告しました。
今月18日に投稿された、位置が特定された映像は、ロシア軍がソレダルのさらに西のドボリチナで前進した可能性を示しています。

ちなみにロシア国防省は、ソレダル地域での戦術的前進を主張したワグネルの役割について、軽視を続けています。
ロシア国防省がシルを占領したとされる編隊を説明するために「突撃部隊」という言葉を使用したのは、おそらくワグネルの戦闘員を指しているのだろうと米国戦争研究所は推測しています。
クレムリンは以前、ワグネル創設者であるプリゴジン氏が「ワグネルがソレダル占領に単独で責任を負っている」と主張したことに異議を唱えました。
ロシア国防省は、ソレダルの占領に関する発表で、当初ワグネルを認めていなかったため、大きな反発を受けています。
ロシア国防省は、ワグネルを認めていないという批判から身を守ると同時に、ソレダル地区での戦術的前進におけるワグネルの役割を軽視するために、このような奇妙な表現を使っていると米国戦争研究所は考えています。

ロシア軍は今月18日、バフムート周辺での攻撃作戦を継続しました。
ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がバフムートとクリシュキイフカの近くで、ロシアの襲撃を撃退したと報告しました。
ロシアの軍事情報筋は、ワグネルの戦闘員がクリシュキイフカの西の郊外に前進しようとし、市街地の近くでウクライナ軍と激しい戦闘を行っていると主張しました。
また、バフムート東郊外にワグネル軍が再び侵入してきたとの情報もあります。

なお、今月19日にワグネル・グループのプリゴジン氏は、「クリシュキイフカは我々の支配下にある」と表明した模様です。
SNS上でも多数の情報がアップされていますが、視覚的に確認できる情報は今のところありません。
クリシュキイフカは南北を高台に囲まれている窪地にある街なので、ウクライナ軍が市街地での消耗戦を避け、一旦高台から攻撃する作戦かもしれません。
いずれにしても、もしクリシュキイフカのロシア側占領が事実なら、バフムート南側の重要な補給線である、T0504幹線道路に、重大な影響を及ぼす可能性があります。
続報について、注視が必要です。

次に、ドネツク方面です。
ドネツク方面戦況図(引用:Google Mapから筆者作成)

ロシア軍は今月18日、アヴディーウカとドネツク市地域で攻勢活動を継続しました。
ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がヴォダネ、マリンカ、ポビエダ付近のアヴディーウカ南西32km以内で、ロシアの攻撃を撃退したと報告しました。
ロシアの軍事情報筋は、ロシア軍がウクライナ領のマリンカの一部を通る道路を切断しようとしたが失敗したと、主張しました。

チェチェン共和国のカディロフ首長は、アクマット特殊部隊がマリンカ方面のウクライナの拠点襲撃に成功したと発表しました。
ロシアの軍事情報筋によると、拠点はマリンカの南、ノヴォムハイリフカの近くにあると主張しています。
別のロシアの軍事情報筋は、ウクライナ軍がまだ H-20高速道路を支配していると伝えられているカミャンカの近くで、ロシア軍が地上攻撃を行ったと主張しました。
ウクライナ軍参謀本部は、ドネツク州とザポリジージャ州東部で前線に沿ってロシア軍が日常的に間接攻撃を継続していると報告しました。

続いて、南ウクライナ戦線です。

ザポリージャ方面戦況図(引用:Google Mapから筆者作成)

ウクライナ当局は、ロシア軍がザポリージャ州に集結しており、大規模な防衛・攻勢に出る可能性があると指摘しました。
ウクライナ軍参謀本部は今月18日に、ロシア軍がフリアイポールとオリヒウの近くで複数の攻撃行動を行ったと報告しましたが、これは参謀本部の通常のザポリージャ戦線に関する報告から変化したものでした。
米国戦争研究所が以前報告したように、ザポリージャ州軍政当局トップのスタルク氏は、最近ロシア軍がザポリージャ州に集中しており、その後ザポリージャ州での砲撃を強化していると述べました。
他のウクライナ当局者も、最近ロシア軍がザポリージャ州全域の重要な物流ラインに沿って、兵員、装備、防御要塞の大規模な車列を輸送していることを報告しました。
ヘルソン州幹部のクラン氏は、ロシア軍はクリミアのアラバト砂嘴で動員人員を訓練し、その後、ザポリージャ州を含む東部の複数地域へ輸送していると述べています。
ロシア軍がザポリージャ州に集中することによって、どの活動を支援しようとしているのかは今のところ不明ですが、ロシアが任命したザポリージャ州のバリツキー知事は今月13日に、セルビアから新たに親ロシア派がザポリージャ州に到着し、「前線を守る」と主張、ロシア軍が防御態勢を整えている可能性を示唆しました。
ザポリージャ州の親ロシア派勢力幹部のロゴフ氏のほか、ロシアの軍事情報筋や占領軍関係者は、数ヶ月前からウクライナ軍がザポリージャ州で攻勢に備えていると主張してきました。
ロゴフ氏は今月18日、ザポリージャ方面のウクライナ軍が攻撃ではなく防御の準備を始めたと主張していますが、これはロゴフ氏の狙いが、将来起こりうるウクライナの反攻に対してパニックを起こさずに、ザポリージャ方面の戦闘のためによろんを整備することが狙いである可能性を示唆しています。

ヘルソン方面戦況図(引用:Google Mapから筆者作成)

ロシア軍がウクライナ南部で日常的に行っている攻撃で、焼夷弾の使用を増やしていることは、ロシア軍が通常砲弾の不足に直面している可能性が高いという、米国戦争研究所の最近の評価を裏付けるものとなっています。
映像によると、ロシア軍は今月17日から18日の夜間に、ヘルソン市で焼夷弾を使用しています。
これは、ロシア軍がヘルソン市で24時間以内に焼夷弾を使用した2番目の例であり、過去2週間以内にロシア軍がウクライナで焼夷弾を使用した3番目の例であることが観察されています。
ザポリージャ州のスタルフ知事は、ロシア軍が今月18日にザポリージャ州の前線に沿って複数の地域に焼夷弾を発射したと述べました。
ウクライナ南部の重要な補給線に沿ったロシア軍の軍備に対するウクライナの攻撃は、既存の不足状態を悪化させた可能性が高いと考えられます。

ロシア軍は、今月18日、へルソン州東岸で防衛作戦を継続しました。
著名なロシアの軍事情報筋は、ヘルソン州のロシア南部軍管区の戦車部隊が、ヘルソン州のドニエプル川東岸にある複数の目標に発砲し、ウクライナ軍がドニエプル川東岸に上陸するのを阻止したと主張しました。
この報告によると、ウクライナ軍は時折ヘルソン州の東岸に到達しているようですが、軍事情報筋は、ウクライナ軍が支配する西岸ではなく、ロシア軍が支配するヘルソン州の東岸と言いたかったのだろうと米国戦争研究所は推測しています。
ロシア軍は今月18日にヘルソン市とその周辺を含むヘルソン州西岸の地域に対して、定期的に砲撃を続けました。
また、ウクライナ軍は今月12日から16日にかけてアハイメニーで、今月18日にヴェリカ・レペティカでそれぞれ、ロシア軍の集中地を攻撃したと報告されています。


このチャンネルでは今後もロシア・ウクライナ戦争の最新情報が入り次第、お届けしていきます。

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