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1月22日日曜日、日本時間午前10時頃に米国戦争研究所が最新の戦況を発表し、各国メディアやSNSでも、随時戦況をアップデートしています。
ドイツは、ポーランドの「レオパルド2」のウクライナへの供与を認める模様です。
ウクライナは一般人の追加動員を実施すると、ゼレンスキー大統領が表明しました。
バフムート方面では激戦が続き、一部ロシア軍の前進を許してしまっているようです。
ザポリージャ方面に関して、戦いは激しくなりそうなものの、先日お伝えしたようなロシアの前進はなかった模様です。
今回はこれらの情報を中心にお届けします。
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目次
最初に、全体の情報です。
CNNによると、ドイツ製戦車「レオパルト2」のウクライナへの供与をめぐり、ドイツのベアボック外相は今月22日、ポーランドからの提供を認める方針を明らかにしました。
ベアボック氏はこの日、エリゼ条約、仏独協力条約の締結60周年に合わせて両国が開いた閣僚会議の場で、フランス民放ニュース局LCIのインタビューに答えて明らかにしたものです。
ポーランドがウクライナへレオパルト2を送り込む案について、今のところ具体的な問い合わせは受けてないとしたうえで、「問い合わせがあったとしたら、妨げることはない」と述べました。
ドイツはポーランドがウクライナに戦車を送ることを阻止しないという意味かという質問にも、「その理解で正しい」と答え、容認する方向であることを明らかにしました。
ドイツの憲法であるドイツ基本法によると、戦争に使う武器を製造、移転、取引するにはドイツ連邦政府の許可が必要です。
また、連邦法でも、自国製の武器を交戦地帯に送る場合は政府の同意を得ることが条件とされています。
ウクライナへの戦車供与についても、ショルツ首相が最終的な判断を下すことになります。
レオパルトツーの供与をめぐるショルツ氏の慎重姿勢は、連立政権内部からも批判の声が上がっており、少なくともポーランドからの供与については、認めざるを得なくなった形です。
ウクライナ側もバフムート方面などで激戦が続いている影響で、追加動員に踏み切る模様です。
ゼレンスキー大統領は今月22日「ウクライナ軍に追加の予備戦力を確保するよう指示した」と表明しました。
なお、ウクライナは昨年7月までに約100万人を動員し、レズニコフ国防相は「一般人の追加動員は今のところ必要なく、軍が要求する専門技術を有した人々のみ招集を行っている」と述べていました。
しかし今回ゼレンスキー大統領はキーウ大学の学生と会談した中で「軍に追加の予備戦力を確保するよう指示した」と表明したものです。
先日お伝えしました通り、ロシアの人口は1億4千万人ほどであるのに対し、ウクライナの人口は4千万人ほどです。
今回ウクライナがどの程度、動員をかけるのか規模は不明ですが、兵員数での争いになると明らかにぶが悪い話です。
先にお伝えしたドイツのように、少しずつでもウクライナ支援の手を強化していく必要があると思います。
次に、各地域の戦況です。
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まず、東ウクライナ戦線です。
一つ目は、スバトボ・クレミンナ方面です。
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ロシア軍は今月20日、ウクライナ北東部のスームィ州で小規模な地上偵察を実施しました。
スームィ州知事のドミトロ・ジヴィツキー氏は、6人のロシアの破壊工作・偵察グループがロシアからスームィ州北東部のユナキフ・フロマダに移動しようとしたと報告しました。
そして、ウクライナ軍はその活動を撃退したと報告しています。
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ロシア軍は今月21日にスバトボ・クレミンナのラインに沿って失われた陣地を取り戻すために、限定的な地上攻撃を継続しました。
ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がノヴォセリフスケ付近でロシアの攻撃を撃退したと報告しました。
スバトボ付近に展開するロシア兵は、今月20日にこの地域の司令部に対するウクライナ砲撃を報告しました。
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ルハンスク州知事のセルヒー・ハイダイ氏はさらに、クレミンナ付近での激しい戦闘と、ロシア軍が著しい損失を補填するためにこの地域に予備軍を送ってきていることを報告しています。
ウクライナ軍参謀本部は、クレミンナ地域のプロシュチャンカとチェルヴォノポピフカ付近でのロシア軍の攻撃を報告しました。
ルハンシク人民共和国人民民兵によって投稿された位置が確認された映像は、ビロホリフカ付近でのロシア軍の戦闘を映しています。
映像は、この地域を流れるドネツ川の両岸での戦闘が続いていると主張するものです。
なお、クレミンナに関しては激戦が継続中で、まだ目立った進捗はない模様です。
東ウクライナ戦線の二つ目は、バフムート・ドネツク方面です。
まず、バフムート方面です。
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ロシア軍はバフムート周辺で地上攻撃を続け、今月21日も僅かに前進を続けている模様です。
ウクライナ軍参謀本部によると、ウクライナ軍はバフムート市街地、バフムートの北のビロホリフカ、ロズドリフカ、クラスナ・ホラ、ヤヒドネ付近、バフムートの西、プレデチネ付近でロシアの攻撃を撃退したと報告しました。
ウクライナ軍参謀本部の報告書は、ロシア軍がシルの西部に進出した可能性と、ロシア軍がプレデチネに攻撃を仕掛けるためにクリシュキイフカ・クルディミフカ地域のバフムートの南西にも進出した可能性を示唆しています。
ロシア国防省はさらに、ロシア軍がドボリチナを制圧したと主張し、ロシアの軍事情報筋は、ワグネル軍の戦闘員がクラスノホリフカを制圧したと主張しました。
位置が特定された映像は、ロシア軍がクリシュキイフカ南部とバフムートの南東郊外で前進していることを示しています。
あるロシア軍事情報筋は、ロシア軍がディリーフカからビラホラへ、おそらくT0504高速道路のコンスタンチノフカ、チャシブ・ヤール、バフムート高速道路を遮断しようと動いていると主張しました。
次に、ドネツク方面です。
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ロシア軍は今月21日にドネツク市の西の郊外で地上攻撃を継続しました。
ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ軍がヴォダネとマリンカ付近でロシアの攻撃を撃退したと報告しました。
今月20日に投稿された位置が確認された映像は、ドネツク市北西部郊外のペルヴォマイスケ橋の下のロシア陣地に銃撃するウクライナ軍を映しています。
あるロシアの軍事情報筋は、ロシア軍がマリンカ西部奪取のために戦い続けていると主張しました。
別のロシアの軍事情報筋は、ロシア軍がノボシルカ付近で地上攻撃を行ったと報告しましたが、この攻撃は確認されていません。
ロシア軍は、アヴディーウカ・ドネツク、ドネツク西部とザポリージャ州東部の地域で日常的に間接攻撃を続けています。
続いて、南ウクライナ戦線です。
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今月21日時点で入手可能なオープンソースの証拠によると、ザポリージャ州のロシア占領当局者ウラジミール・ロゴフ氏の今月20日の大規模な領土奪取の主張は、ロシアの情報作戦の一部である可能性が高いとされています。
ロシア国防省は、今月21日にロシア軍がザポリージャ州で新たな領土を獲得したと主張せず、代わりにロシア東部軍管区の複数の部隊がザポリージャ州でより「有利な線」に沿って複数の拠点を獲得したと主張しています。
これは、国防省がロゴフ氏の主張が正確だと考えた場合、おそらくロゴフ氏の主張に賛同したであろうことから、ロゴフ氏が主張したような大きな領土獲得は無いのではと推測されます。
著名なロシアの軍事情報筋は、今月21日にオリヒフ地域は、複数のロシアの偵察グループの活動がある程度であり、奪取されたという事実はなく、ステポヴェ、ノヴォアンドリイフカ、ノヴォダニリイフカ、マラ・トクマチカ、ビロヒリヤは、今月20日に主張したようなロシア支配ではなく、係争中のままだと指摘しました。
別の軍事情報筋は、ロシア軍が今月21日にステポヴェとマラ・トクマチカを攻撃し、ビロヒリヤを含む地域を砲撃したと主張しました。
ウクライナの公式情報では、ロシア軍がマリー・シチェルバキ、シチェルバキ、ノヴォアンドリイフカ、ノヴォダニリイフカ、マラ・トクマチカ、ビロヒリヤの、ロシア軍が占領したと主張した市街地付近で砲撃をしたと今月21日に報告しています。
ロゴフ氏はまた、ロシア太平洋艦隊の海軍歩兵部隊がフリアイポール地域で複数の攻撃活動を強化していると主張しましたが、米国戦争研究所はロゴフ氏の主張を裏付ける証拠を得ていません。
ロゴフ氏はおそらく、何らかの理由で、ロシア国防省の情報発表・情報操作とは別に、ザポリージャ州におけるロシア軍の成功を人為的に膨らませようと、自身の情報作戦を展開していると思われます。
ロシア軍は今月21日、ドニエプル川西岸のヘルソン州、ミコラーイフ州、ドニプロペトロフスク州の地域に対して定期的に砲撃を続けました。
ロシアの情報源は、ロシア軍の戦車がドニエプル川のデルタ地帯に対して砲撃を続けていると報告しました。
ウクライナ軍はドニエプル川トー岸のヘルソン州のオレシキー、ホラ・プリスタン、コザチ・ラヘリ、ノヴァ・ズブリフカ、タブリスク、カホフカなどのロシア軍への攻撃を継続的に行いました。
ロシア占領当局はザポリージャ原子力発電所に対する行政支配を主張するために苦心していると思われます。
ウクライナ・レジスタンス・センターは今月21日に、ウクライナ人スタッフが占領当局との協力を拒否しているため、ロシア占領当局はザポリージャ原子力発電所の原子炉のいずれかを起動または運転することができないことを報告しました。
ロシアの原子力事業者ロスエネルゴアトムの顧問カルチャ氏は、ウクライナ占領当局が以前ウクライナのザポリージャ原子力発電所の職員を強制的に協力させる方策について報告した内容と同様に、ウクライナの利益のために行動するようにザポリージャ原子力発電所職員を勧誘または強要しようとしている、と主張しました。
カルチャ氏の主張は、ザポリージャ原子力発電所を再起動しロシアの電力網に接続しようとするものの、ロシア側に進展がないことについて、説明しようと試みている可能性があります。
現在のところ、ロシアの占領当局がザポリージャ原子力発電所とその周辺地域に対する物理的な支配を維持しようと苦心しているという兆候はありません。
ウクライナ・レジスタンス・センターは、ロシア軍がザポリージャ原子力発電所の敷地内に要塞やその他の軍事構造物を建てることによってザポリージャ原子力発電所の軍事化を続けていることも報告しています。
このチャンネルでは今後もロシア・ウクライナ戦争の最新情報が入り次第、お届けしていきます。
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